少しずつ秋の風を感じるようになってまいりました。今年の大きな世界的イベントとして東京2020オリンピック・パラリンピックがありました。初めて導入される競技も多く日本人からも多くのメダリストが誕生しました。そこで、皆さまに質問です。“ボッチャ”というスポーツをご存じですか?ボッチャは身体機能障がいのある方のためにヨーロッパで生まれたスポーツです。車いす上から数m先に置かれた白いボールにどれだけ自分の投げたボールを近づけられるかを競うスポーツです。個人戦・ペア戦・団体戦で日本代表は金・銀・銅のメダルを1つずつ獲得しました。そして、この度、当院リハビリテーション課ではボッチャの競技セットを購入しました!
当院では入院患者さまを対象に週に3回ほど院内デイケアというイベントを開催しております。個別リハビリテーションだけではなく、日中の病棟での離床機会の延長や、しりとり、塗り絵や集団体操等を実施し、できるだけ病棟で寝ている時間を減らし、活動量を高めていくことを目的とした取り組みです。今月から、この院内デイケアにボッチャを導入してみました。今までのレクリエーションとは違い、対戦という競技要素が強いためか、とても真剣に取り組まれておりました。参加者の皆さまは自分なりの投球フォームで投球されており、「こんな投げ方もできるのか!?」「そんなに強いボールを投げられるんだ!!」というような発見も多く、スタッフサイドでも驚きがありました。参加者の皆さまからは「とても楽しかった」という感想が多く聞かれており、今後はチーム戦などと少しずつ運用方法にも工夫を加えていきたいと考えております。感染対策を徹底した上で、少しでも入院患者さまの身体的・精神的な面に対してサポートできる取り組みを今後も考えていきたいと思います。
係長 佐藤 嶺(理学療法士)