月: 2025年6月
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【地域活動報告】松前町・緑洋館での予防事業
2025年06月27日
6月26日、松前町にある介護施設「緑洋館」へ、当院リハビリテーション課より田村理学療法士(PT)、伊丸岡作業療法士(OT)、そして実習中の学生2名が訪問し、デイサービス利用者さま、入居者さまを対象とした予防事業を行ってまいりました。
今回の活動では、以前実施させていただいた体力測定の結果をもとに、「なぜ今、運動が必要なのか?」をテーマにお話をさせていただきました。参加された皆さまは熱心に耳を傾けてくださり、健康への関心の高さを改めて実感いたしました。
その後は、全員で体操を行いました。笑顔で身体を動かす利用者さまの姿に、私たちスタッフも元気をいただきました。
緑洋館の職員の皆さま、そしてご利用者の皆さまには、いつも暖かく迎えていただき、心より感謝申し上げます。実習生にとっても、地域と直接関わるこのような機会は非常に貴重な学びとなりました。
今後も、地域の健康づくりの一助となれるよう、リハビリテーション課一同、積極的に活動を続けてまいります。
リハビリ次長 伊丸岡(作業療法士)
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勉強会開催報告:「オモニューレクサプラス」の活用について
2025年06月20日
西堀病院リハビリテーション課では、最新の知識と技術を学び、患者様により良いリハビリを提供するために、定期的にスタッフ向け勉強会を実施しています。
■ 6月19日(金) 勉強会を開催しました!
今回は、「片麻痺用上肢懸垂装具 オモニューレクサプラス」をテーマに勉強会を行いました。この装具は、亜脱臼になりやすい脳卒中後の肩関節を懸垂するための装具です。■ 装具の構造と適応、実際の活用方法を学ぶ
講義では、オモニューレクサプラスの基本構造や適応症例、装着時のポイントについての説明を受けました。痛みや拘縮の予防だけでなく、歩容の改善や立ち上がり動作の安定が期待できます。
実技では実際に装具を使用し、装着方法や装着感を知ることができました。■ 明日からの臨床に活かせる知識を共有
参加したスタッフからは、
「麻痺側上肢管理方法の選択肢の一つとしたい」
「今後の起居動作練習に活用していきたい」
といった前向きな声が多く聞かれました。
今後も、患者さま一人ひとりの「できる力」を最大限に引き出すため、私たちリハビリスタッフは学びを続けてまいります。リハビリ次長 伊丸岡(作業療法士)
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「失語症」をご存じですか?
2025年06月02日
私が言語聴覚士になった20数年前に比べると、テレビや新聞などで「失語症」という言葉をちらほら耳にする機会が増えた気がします。2012年にNHKドラマ「はつ恋」(主演:木村佳乃さん)で大きく取り上げられたのもきっかけでしょうか?
「失語症」は脳内の言葉をつかさどる部分が、病気やケガ(たとえば脳梗塞や脳出血、頭部外傷など)によってダメージを受け、言葉の操作がスムーズに出来なくなる障害です。言葉を使うことが難しいので「話す」だけでなく「聞く」「書く」「読む」ことが難しくなります。
例えば
・言いたいことがあるのに言葉が出てこない。
・言いたい言葉とちがう言葉を言ってしまう。
・相手の話が理解できない。
・文字を読んでも意味が理解できない。
・文字が思い出せない、異なる文字を書いてしまう。 など様々な症状があります。
ただし、知能が低くなるわけではありません。
性格や思考力、感情はそのままなので、はっきり理解できなくても“なんとなくこんなことを聞いているのかな?”と推測したり、指さしやジェスチャーで伝えたり、残された機能でコミュニケーションをとることができます。ですから、もし失語症の方に出会ったら、言葉が出るまで少し待ったり、短く言い換えたりするだけでも、ぐっと会話しやすくなります。
また当事者の方も
“失語症になってから人と会うのが億劫になって…”はもったいない!!
北海道言語聴覚士会道南支部では月に1回「失語症交流カフェ 言の輪(ことのわ)」を開催しています。お菓子やコーヒーを楽しみながら会話をしたり、レクレーションをしたり、同じ失語症の方やそのご家族と“もどかしさを共有しながらコミュニケーションを楽しむ場所”です。初めての方も言語聴覚士がサポートしますので安心してご参加ください。興味のある方は新聞や市政だよりなどをご覧ください。
また8月には「9月1日 言語聴覚の日」に合わせてイベントを準備中です。
こちらもまた、興味のある方は是非ご参加ください。
院内リハビリテーション課 主任 松島 環(言語聴覚士)