ボツリヌス治療とは、脳卒中や脳外傷、脊髄損傷などの後遺症として生じる「痙縮(手足のつっぱり・こわばり)」に対して行う治療です。
ボツリヌストキシンというたんぱく質を有効成分とする薬剤を筋肉内に注射し、神経の働きを一時的に抑制することで、筋肉の緊張を和らげます。
痙縮が起こると、単に筋肉が硬くなるだけでなく、日常生活にさまざまな支障をきたします。
例えば、
・足がつっぱって歩きにくく、歩行時にかかとが浮いてバランスが取りづらい
・指が伸びず手が洗えない、爪が食い込んでしまう
・肩が動かしにくく、無理に動かすと痛みが出て、着替えや入浴が大変になる
などの症状がみられます。
当院でも、痙縮のある患者さんに対してボツリヌス治療を行っています。
外来受診にて治療適応と判断された場合、理学療法士・作業療法士が医師の指示のもと施注前評価を実施します。
具体的には、
・筋肉の硬さ
・関節の動き
・日常生活で困っている動作や場面
などを評価・聴取し、その情報を医師へ提供したうえで、施注する筋肉や治療方針を検討します。
下の写真は、医師の指示のもと、施注前にエコー(超音波画像装置)を使用して筋肉の位置を確認している様子です。
関節を動かしながら筋肉の動きを画像で確認し、正確に施注する筋肉を同定しています。

係長 鍵谷 珠貴(理学療法士)