カテゴリー: リハブログ
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リハビリで困っていることを多施設の専門職で相談
2025年07月28日
7月17日(木)は「理学療法の日」。この日は北海道理学療法士会 道南支部主催の研修会。道南とかけまして「Do!なんでも相談会」という研修会が当院を会場として開催されました。この企画は、対象者さまへのリハビリを進めていく上で、悩んでいることや困っていること、より良い治療方法がないか?という臨床疑問に対してリアルタイムで助言をいただき、明日からの臨床ですぐに対象者さまに還元できることを目的としたスピード感を重要視した取り組みです。できるだけ柔らかい雰囲気で、参加者が気軽に発言できるようなファシリテートを意識し発表者とコメンテーター、参加者一丸となって対象者さまの事を考えられる環境を意識しながら進められたことで、活発な質問や意見が飛び交い、とても有意義な時間となりました。研修会終了後には、コメンテーターから発表者へ直接、実技指導もされたり、多施設のリハ職の方々とコミュニケーションを図る場面が多く見られ、横のつながりも強められたかと思います。また、コロナが収束してから少しずつ対面開催の機会が多くなってきている中、若手スタッフの中には初めて対面参加されたスタッフも多くいました。対面開催は顔と顔の見える環境であるため、相手の表情や参加者の反応を見ることができるため、一方向性ではなく双方向性の質疑やディスカッションの展開を導きやすいという特徴があります(持論です)。研修会終了後のアンケート調査でも「とても勉強になった」「多施設の方の意見を聞ける貴重な機会でした」等と前向きな意見が聞かれておりました。今後も我々セラピストは対象者さまの心身の改善のため、自施設だけではなく、多施設との連携を図りながら研鑽を続けてまいります。
院内/在宅リハビリテーション課長 佐藤 嶺(理学療法士)
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第1回 にしぼり在宅リハビリセミナーを開催しました!
2025年07月22日
暑い日が続いておりますが、皆さん暑さに負けず元気にお過ごしでしょうか。
今回は7月10日(木)に開催された「にしぼり在宅リハビリセミナー」についてご紹介いたします。このセミナーは今年で3年目。通所リハビリや訪問リハビリの取り組みについて、地域のケアマネジャーさんや他事業所のセラピストの皆さん、多職種の方々に知っていただくことを目的に企画しています。
今回のセミナー内容をご紹介します!まずは、当院の通所リハ・訪問リハがどんな取り組みをしているのか、全体像をお伝えし、その後、通所リハからは「生活行為向上リハビリテーション」の実践について、具体的な事例を交えてご紹介。たとえば、「自分で買い物に行きたい」「家事をもう一度やりたい」といった利用者さまの“やりたいこと”に対して、どのようにリハビリを組み立て、どんなサポートをしたのかをお伝えしました。小さな目標でも、それが叶うことで生活がぐっと前向きになる!そんなリハビリの力を、少しでも感じていただけたらうれしいです。
訪問リハからは、私たちが日頃行っている「定期評価」についてご紹介しました。この評価は、リハビリの進み具合や生活の変化を確認するためのもので、利用者さまご本人・ご家族・スタッフの間で「今どこまで来ていて、どこを目指すか」を共有する大切な機会です。
実際に、全国学会で発表した内容も交えてお話しさせていただきました。「見える化」された結果を通して、利用者さまの意欲が高まったり、支援の方向性が明確になったりすることの大切さを、改めて感じていただけたと思います。
セミナーの最後には、参加されたケアマネジャーさんやセラピストの皆さまからたくさんのご質問やご感想をいただきました。とても有意義な会となりました。
今年度は、あと2回の開催を予定しています。そのうち1回は、完全対面形式での開催を企画しており、顔と顔を合わせて、リハビリのこと、現場のことをざっくばらんに語り合える時間をつくれたらと考えています。ぜひお気軽にご参加ください!
院内/在宅リハビリテーション課長 佐藤 嶺(理学療法士)
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西堀病院ランニングクラブ、函館マラソン2025に参戦!
2025年07月04日
2025年6月30日、西堀病院ランニングクラブ(NRC)はリハビリテーション課から12名が函館マラソンに参加しました!今回のチャレンジでは、5名が初参加、フルマラソン2名、ハーフマラソン10名が出場し、なんと全員が完走しました!
スタート時の天気は曇り、気温21℃と気候に恵まれ、函館の絶景と応援の力に後押しされながら、最高のレースとなりました。📸 写真①:集合写真(スタート前)
「大会会場前で気合いの1枚!みんな笑顔で元気いっぱい」
■ 初出場5名を含むチーム編成 (今回の出場構成は以下のとおりです)
- 🏃♂️ ハーフマラソン:10名
- 🏃♀️ フルマラソン:2名
- 🌟 初参加者:5名
- 🏁 全員完走:12名(完走率100%!)
📸 写真②:レース中(沿道の応援や走っているメンバーの様子)
「沿道の応援が本当にあたたかく、力をもらいました!」
📸 写真③:完走後の感動はひとしお!
レース中は「もう無理かも」と思っていたメンバーも、ゴール後には満面の笑顔!
📸 写真④:ゴール後の記念写真(メダル・完走証を持って)
「全員完走!達成感がこの笑顔にあらわれています」
■ これからも“楽しく走る”を続けていきます!
西堀病院ランニングクラブでは、初心者からベテランまで、誰でも参加OK!
健康づくり・リフレッシュ・仲間づくりを目的に、これからも活動していきます。🏁 来年も函館マラソンへ!仲間募集中です!
「私も走ってみたいな」と思った方、ぜひ一度NRCにお声かけください!
誰でも最初は初心者。走ることで、きっと新しい世界が広がりますよ。通所リハビリ ・訪問リハビリ 係長 宇野静典(作業療法士)
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【地域活動報告】松前町・緑洋館での予防事業
2025年06月27日
6月26日、松前町にある介護施設「緑洋館」へ、当院リハビリテーション課より田村理学療法士(PT)、伊丸岡作業療法士(OT)、そして実習中の学生2名が訪問し、デイサービス利用者さま、入居者さまを対象とした予防事業を行ってまいりました。
今回の活動では、以前実施させていただいた体力測定の結果をもとに、「なぜ今、運動が必要なのか?」をテーマにお話をさせていただきました。参加された皆さまは熱心に耳を傾けてくださり、健康への関心の高さを改めて実感いたしました。
その後は、全員で体操を行いました。笑顔で身体を動かす利用者さまの姿に、私たちスタッフも元気をいただきました。
緑洋館の職員の皆さま、そしてご利用者の皆さまには、いつも暖かく迎えていただき、心より感謝申し上げます。実習生にとっても、地域と直接関わるこのような機会は非常に貴重な学びとなりました。
今後も、地域の健康づくりの一助となれるよう、リハビリテーション課一同、積極的に活動を続けてまいります。
リハビリ次長 伊丸岡(作業療法士)
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勉強会開催報告:「オモニューレクサプラス」の活用について
2025年06月20日
西堀病院リハビリテーション課では、最新の知識と技術を学び、患者様により良いリハビリを提供するために、定期的にスタッフ向け勉強会を実施しています。
■ 6月19日(金) 勉強会を開催しました!
今回は、「片麻痺用上肢懸垂装具 オモニューレクサプラス」をテーマに勉強会を行いました。この装具は、亜脱臼になりやすい脳卒中後の肩関節を懸垂するための装具です。■ 装具の構造と適応、実際の活用方法を学ぶ
講義では、オモニューレクサプラスの基本構造や適応症例、装着時のポイントについての説明を受けました。痛みや拘縮の予防だけでなく、歩容の改善や立ち上がり動作の安定が期待できます。
実技では実際に装具を使用し、装着方法や装着感を知ることができました。■ 明日からの臨床に活かせる知識を共有
参加したスタッフからは、
「麻痺側上肢管理方法の選択肢の一つとしたい」
「今後の起居動作練習に活用していきたい」
といった前向きな声が多く聞かれました。
今後も、患者さま一人ひとりの「できる力」を最大限に引き出すため、私たちリハビリスタッフは学びを続けてまいります。リハビリ次長 伊丸岡(作業療法士)
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「失語症」をご存じですか?
2025年06月02日
私が言語聴覚士になった20数年前に比べると、テレビや新聞などで「失語症」という言葉をちらほら耳にする機会が増えた気がします。2012年にNHKドラマ「はつ恋」(主演:木村佳乃さん)で大きく取り上げられたのもきっかけでしょうか?
「失語症」は脳内の言葉をつかさどる部分が、病気やケガ(たとえば脳梗塞や脳出血、頭部外傷など)によってダメージを受け、言葉の操作がスムーズに出来なくなる障害です。言葉を使うことが難しいので「話す」だけでなく「聞く」「書く」「読む」ことが難しくなります。
例えば
・言いたいことがあるのに言葉が出てこない。
・言いたい言葉とちがう言葉を言ってしまう。
・相手の話が理解できない。
・文字を読んでも意味が理解できない。
・文字が思い出せない、異なる文字を書いてしまう。 など様々な症状があります。
ただし、知能が低くなるわけではありません。
性格や思考力、感情はそのままなので、はっきり理解できなくても“なんとなくこんなことを聞いているのかな?”と推測したり、指さしやジェスチャーで伝えたり、残された機能でコミュニケーションをとることができます。ですから、もし失語症の方に出会ったら、言葉が出るまで少し待ったり、短く言い換えたりするだけでも、ぐっと会話しやすくなります。
また当事者の方も
“失語症になってから人と会うのが億劫になって…”はもったいない!!
北海道言語聴覚士会道南支部では月に1回「失語症交流カフェ 言の輪(ことのわ)」を開催しています。お菓子やコーヒーを楽しみながら会話をしたり、レクレーションをしたり、同じ失語症の方やそのご家族と“もどかしさを共有しながらコミュニケーションを楽しむ場所”です。初めての方も言語聴覚士がサポートしますので安心してご参加ください。興味のある方は新聞や市政だよりなどをご覧ください。
また8月には「9月1日 言語聴覚の日」に合わせてイベントを準備中です。
こちらもまた、興味のある方は是非ご参加ください。
院内リハビリテーション課 主任 松島 環(言語聴覚士)
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新年度を迎えて…
2025年04月28日
厳しい寒さに終わりを告げ、段々と春陽気となる日が増えてきましたね。
新年度を迎え、リハビリテーション課にも4月から新たに理学療法士2名、作業療法士3名、言語聴覚士2名、歯科衛生士1名の計8名が入職されました。
現在は先輩方に指導を受けながら、徐々に病院の雰囲気や業務に慣れていっている段階ですね…!
入職したばかりでまだまだわからないことも多いと思いますが自分に出来ることを日々探求し、しっかりと患者様へと還元できるよう一緒に成長していきましょう!
今年度の西堀病院 リハビリテーション課もどうぞよろしくお願いいたします。
院内リハビリテーション課 主任 倉地絢子(作業療法士)
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北海道言語聴覚士会道南支部研修会にて発表
2025年04月07日
先日行われた北海道言語聴覚士会 道南支部 2024年度第6回研修会にて、症例発表を行いました。
対面での開催でしたが、会場には見慣れた方々が多くいらっしゃり、ほとんど緊張することなく発表することができました。
しかし発表内容や質疑に対する応答には反省点が多くみつかったため、課題に取り組みながら、よりよいリハビリテーションが提供できるよう日々精進していきたいと思います。
当日は他2名の言語聴覚士が発表されており、リハビリ内容や発表方法について大変刺激を受けました。
また、研修会では当院の先輩言語聴覚士が座長や運営スタッフを務めており、かっこいい背中を見ることができました。4月には新しいリハビリスタッフが入職してくれる予定なので、自分もかっこいい背中を見せられる先輩でいたいと思います。
東 華奈(言語聴覚士)
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2024年度法人内研究・研修発表会で理事長賞を頂きました!
2025年04月03日
3月17日18日の2日間に渡り、法人内研究・研修発表会が開催され、9演題のエントリーの中から院内リハビリテーション課作業療法士福士凌の「当院回復期リハ病棟でのモーニングケアの取組について」が理事長賞に選ばれました!
後日、社会医療法人仁生会の髙橋理事長より「患者さまの退院後の生活を第一に考え、多職種が協力して関わった成果を示した素晴らしい取り組み報告であった。」とのコメントと表彰をいただきました。
これからも患者さまの退院後の生活を少しでも良くできるよう様々な取り組みを行い、その成果を内外に発信していきたいと思います。
リハビリ次長 伊丸岡(作業療法士)
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働くみなさまのからだをサポート~理学療法士にできること~
2025年03月17日
雪解けも進み、少しずつ春の訪れを感じられるようになってきました。さて、今回は産業リハビリテーションの活動をご報告させていただきます。リハビリテーションは入院患者さまだけが対象ではなく、近年では予防領域や学校教育、ウィメンズヘルス等たくさんの分野で活躍する機会をいただけるようになってきました。今回、私はさまざまな現場にて現役で就労されている方を対象にリハビリテーションを提供し、より健康的に身体への負担を軽減または改善できるような姿勢や運動を提供させていただくことで、快適に就労を継続できることを目的とした産業リハビリテーションというジャンルの依頼を受けさせていただきました。
ご依頼は財務省函館税関さまから「腰痛に関する健康講話をしていただきたい」というものでした。窓口の方との事前打ち合わせでは、就労されている方々の年齢層や業務上、強いられることの多い姿勢、具体的な腰椎疾患等の情報をいただくことができ、より具体的かつ実用的な知識と運動方法、生活指導を求めてられていることを知りました。講演時間は90分。私は病態を理解した上で運動を行うこと、実施した運動がどの関節や筋肉に対して効果をもたらすのかを理解することを重視した資料を作成し、講話の中に実演として理学療法評価と運動指導を組み込んだ内容で発表させていただきました。講演終了後には参加者のみなさまからたくさんの質問や悩み、評価をしてほしいという希望もあり、とても有意義な時間となりました。
講演翌日には参加者からの講演に対するアンケート調査結果もご教示いただき、「参考になった」「これから実践していきたい」という前向きな声を多くいただきました。このようなお言葉をいただけることがとても嬉しく、次への活力になります。さまざまな職種で就労されているみなさまのサポートをさせていただいたとても貴重な機会に感謝です。
在宅リハビリテーション課長 佐藤 嶺(理学療法士)